トップページへ
トップページへ

補助漢字使用、『般若理趣経』全文


 これは、Microsoft Word 2003、および一太郎2004の文書ファイルです。『般若理趣経』の全文が掲載されています。できる限り旧字体、正字を用いています。一部、補助漢字を使用しているので、Windows 98 / NT4.0(sp4) / 2000 / Xpで、MS-Word 98 以上もしくは一太郎 2004 以上で正しく表示することができます。以下からダウンロードすることができます。

2004年9月27日
 文字の間違いがあったため、修正致しました。ご迷惑をおかけして申し訳ありません。

理趣経(Word用文書ファイル)

理趣経(一太郎用文書ファイル)

 ファイルは文書ファイルそのものです。右クリックして、「対象をファイルに保存」でダウンロードしてください。

 なお、この文書の作成にあたっては、拙作の旧漢字変換マクロ、「Q漢字 for Word」を利用しています。

利用できる環境

OS:
  Microsoft Windows 98 / Me / 2000 / XP / NT 4.0(sp4)

ワープロソフト:
  Microsoft Word 98以上, 一太郎2004以上(もっと古い一太郎でも大丈夫かも知れません)


 私にとって、Windows98の一番魅力的なところ、それは補助漢字が出力できるようになったところです。しかもそれが、UNICODEというひとつのコード体系にちゃんと割り振ってあるということです。補助漢字って何?UNICODEって何?という方もいらっしゃるかと思いますが、要するに、コンピュータ上でより多くの種類の漢字が表現できるようになり、しかもそれが普及の可能性を充分要しているのです。

 それがなぜ魅力なのかというと、今まで外字を作るしかなかった、「金剛薩った」の「た」の文字、「阿しゅく如来」の「しゅく」の字、「鐃はち」の「はち」の字などが外字を用いることなく最初から用意されているのです。その他、もっと専門的なところでは、「オンバンザラサトバ」という四智梵語(聲明曲のひとつ)の一節がちゃんと漢字で表記できます。補助漢字を使わないと、この一節の漢字7文字中、4文字が出力できません。四智梵語全体については「推して知るべし」です。

 これは、仏教者にとっては画期的なことだと思います。なにしろ、今までは経典の引用をしたいと思っても、漢字が見つからなくて、というより用意されてなくて、コンピュータ/ワープロなんて使い物にならなかったわけです。

 そんなわけで、今までは、どなたかがお作りになった、難しい漢字のフォントが出回っていたわけですが、このフォントは、英語フォントの領域に無理やり漢字を当てはめてあって、お世辞にも使いやすいとはいえない。入力方法もよくわからないし、もちろんフォントが変わると、そこのところだけ、無意味な英文字になってしまうわけで、それを想像しただけで、私は使う気にはなれませんでした。大体、このフォント、Machintosh用だったので、そもそも使うことができなかったんですが。実際に使ったことがないくせに、批判も何もあったものではありませんが、そもそもの「仕組み」が気に入らないので、私はこのフォントを拒否してしまいました。

2大ワープロが対応済!

 いくらWindows98が補助漢字を出力できるようになったといっても、すべてのアプリケーションで使えるわけではありません。今のところ、Microsoft Word 98か、一太郎9だけのようです。もっとも、これらの2大ワープロがすでに対応しているのですから、非常に心強いものがあります。

 しかも、これらの2大ワープロは両者とも内部的にUNICODEを使用しているため一応の互換性があります。たとえば、Word98にて作成した補助漢字使用文書を一太郎9で開くと、文字化けもなく正常に読み込むことができます。レイアウト的な問題があって、改行の位置がおかしくなることはありますが、文字データは正常に読めます。

 ただし、残念ながら逆に一太郎9で作成した補助漢字使用文書をWord98で開くと、補助漢字の部分が「?」という記号に置き換えられてしまいます。もっとも、Word 98が発売された頃は一太郎9はまだ発売されていなかったため、仕方ありません。いずれ対応されることを期待しましょう。

 しかし、MS-IME98の場合、補助漢字の入力方法は部首検索しかないようです。じゃあ、よく使う単語を単語登録しとけばいいや、と単語登録させたところ、MS-IME98はあっさりと登録を拒否してくれました。

 ATOK12の場合は多少便利になっており、ATOK12の漢字検索で検索することができます。またUnicode表から入力することも可能です。ただし残念ながら、補助漢字を含む単語の登録はできないようです。

 Windows 98 というシステムが補助漢字に対応したことは、いってみれば、より多くの漢字を表現できるコンピュータシステムを実現し、普及させるための種を蒔いたというのに過ぎないかもしれません。が、私は高く評価したいと思います。なにしろ、種を蒔かなきゃ芽は出ませんから。もっとも、本当に種を蒔いたのは、Microsoftではなく、早くから補助漢字に対応していた東大TRONプロジェクトなのかもしれません。しかし、Windowsというかなり普及しているシステムで採用されているということの意義は大きいと思います。

 また、JISの第3水準、第4水準という規格(JCSのページ参照)も検討されているようです。これから先、特に文科系の人々にとって、コンピュータが本当に便利に使えるようになるためには、これは絶対に必要なことでしょう。

文字コードに関するページ

  文字コードをめぐって(文字講堂)というページを紹介します。 文字コードに関する知識や資料など、たくさん得るものがあると思います。

聲明としての理趣経のページはこちらです。


1999.1.17 文責:East Valley
2003.8.6 一部修正
2004.9.27 一部修正